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月経症状を「本人の工夫」に任せない。職場でできる相談と配慮

職場で休憩をとる女性従業員

導入

月経に伴う痛みや倦怠感があっても、職場で相談できず、本人が休暇取得や仕事の調整を一人で抱えていることがあります。まず必要なのは、症状を一律に評価せず、本人が相談しやすい窓口と選択肢を整えることです。

本文

月経前症候群(PMS)や月経困難症の症状には個人差があり、同じ人でも周期ごとに変化します。職場が周期や症状を管理したり、本人に病名の申告を求めたりする必要はありません。体調と業務への影響について本人が相談した場合に、休憩の取りやすさ、トイレへのアクセス、勤務時間や業務の一時的調整、休暇・受診の利用などを個別に検討します。

相談内容は必要な関係者に限定し、上司や人事に共有する情報も、配慮を実施するために必要な範囲にとどめます。「女性なら誰でも同じ」「全員に同じ配慮」といった扱いは避け、本人の希望と業務上の可能性をすり合わせます。症状が強く仕事や日常生活に支障が続く場合は、婦人科など医療機関への相談につなげます。

エビデンス

東京都内の健康促進イベント参加者を対象とした横断研究では、312人中238人が解析対象となり、50%が月経前または月経中に強い症状があると回答しました。症状のない群の相対的な仕事の遂行度は平均91%でした。一方、強いPMSのみの群は69%、月経中の強い症状のみの群は76%、両方に強い症状がある群は69%でした(群間差 p<0.01)。これは自己選択された参加者の横断研究で、一般の労働者全体にそのまま当てはめたり、症状が生産性低下を引き起こしたと断定したりはできません。

企業・従業員への実践

会社は、相談先、休暇・勤務変更の申請方法、情報管理の範囲を明確にします。管理職には、理由を詮索せず「仕事上どの調整が必要か」を確認する対応を共有します。本人は、差し支えない範囲で困っている業務や希望する調整を伝えられます。強い痛み、出血量の増加、症状の悪化などがある場合は、職場調整だけで済ませず受診を検討してください。

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参考文献

Okamoto M, et al. The Association between Menstrual Symptoms and Presenteeism: A Cross-Sectional Study for Women Working in Central Tokyo. Int J Environ Res Public Health. 2024;21(3):313. doi:10.3390/ijerph21030313. PMID:38541312.

荒木 琢登/一般社団法人Tactical Med

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